· 

12/5 礼拝メッセージ「待降節②天使の来訪」

 

 新型コロナをはじめ、飢餓や政情不安など世界中が暗闇にある中だからこそ、救い主を私たちは待ち望んでいるのです。

 マリアは確かに救い主を待ち望んでいたものの一人でしたが、まさか自分の前に天使が現れ、聖霊によって子を宿すとは夢にも思っていなかったでしょう。彼女が選ばれた理由は、彼女に特別な何かがあったのではなく、主なる神が人間を愛し、救いの約束をされていたからに他なりません。そしてその約束を神は、その愛ゆえに現実のものとして下さったのです。

 

 今私たちは、不完全で、不正がまかり通る世界に生きていますが、神様はそのような世界から私たちを救い出すために、御子をこの世にお遣わしになりました。父なる神は第一ヨハネ4:10にありますように「私たちが神を愛したのではなく、神が私たちを愛して、私たちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました。ここに愛があります。」といきいきとその愛を示されました。これこそ、希望の約束の実現の第一歩なのです。しかしそれは、罪の身代わりのため十字架の死という大きな代償、痛みを伴わねばなりませんでした。ですから、私たちは主の降誕という嬉しいクリスマスを、世間の人々がするような、ただ浮かれて騒ぐだけのものにするのではなく、私たちの罪のためにお出で下さったという厳粛な気持ちでこの時期をすごすのです。そして、この世界の先に本当の世界というプレゼントがあることを大切な方に伝えたいのです。

 

 そのためにまず、準備しなければならないのは、私たちの心です。主イエスを迎え入れる心です。天使は「主があなたと共におられる」とマリアに語りました。これは、私たちにも語られているのです。「主があなたと共におられる」。主イエス・キリストが私たちを待っているのです。