主イエス様は、思いがけない方法で弟子たちにその姿を表されました。何か夢や幻のようなあやふやなものではなく、しっかりと弟子たちにその姿を示されたのです。その出会いは、やはり思いがけない形で起こりました。日曜日の夕方、二人の弟子がエマオという村に向かって歩いている途上で、イエス様と出会ったのです。意気消沈している彼らは一つの信じ難い話を耳にしていました。それは、イエス様が甦って、女性たちに現れたという話でした。そのようなことがあるのかどうか、彼らは論じながら歩いていたのです。そうすると、一人の人がその道中に加わってきたのです。そしてその人が彼らに尋ねられました。「歩きながら、やり取りしているその話は何のことですか」この言葉に、弟子たちは足を止めてしまうほど、驚きました。「あなたはこの間エルサレムで起きたことを知らないのか」主イエス様は、それに対してご自身の受難と復活を解き明かされたのでした。村に近づいた時、主はさらに先に行こうとされましたが、二人は主を引き留めました。そして、一緒に食事をした時に、主が賛美の祈りを唱え、パンを裂かれた時に、主ご自身であることが分かったのでした。しかし、その時には主の姿は消えており、彼らは急いで元来た道を引き返し、11人の弟子たちに事の次第を語ったのでした。
主は、弟子たちを力づけるために、その姿を現されました。それは、弟子たちの言葉に表されています。「道で話しておられるとき、また聖書を説明してくださったとき、わたしたちの心は燃えていたではないか」。希望を失い冷え切った彼らの心は、再び希望に燃やされたのです。
私たちも壁にぶつかり、落胆している時に、主と出会うのです。主が何気ない姿形で語りかけてこられるのです。「その話は何の事ですか?」と。私たちが置かれている状況を主に祈りという形で話しだす時、私たちは主からの語りかけを聞くことができるのです。私たちも復活の主を証ししよう。