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8/21 礼拝メッセージ「夢無き時代に夢を!」

 ロシアによるウクライナ侵攻、地球温暖化、終わりの見えない新型コロナ、海のプラスチック汚染や酸性化、少子高齢化や大規模地震…。こんなにも次から次へと世界規模での課題が付きつけられている時代は、第2次世界大戦以来なかったことです。本当に安心安全が見いだせない時代だからこそ、「アメリカファースト」と自国第一主義を掲げ当選してしまったトランプ大統領のような指導者が現れるのです。プーチン大統領もまた、ロシアの安全保障のためにウクライナに侵攻しました。自国の安心安全を確保しようとすればするほど、戦争の危険性が高まるのは道理であり、皮肉でもあります。

 

 しかし、そんな希望の見えにくい時代でも、「希望はある」と申し上げたいのです。ペトロの手紙の読者は大変な試練を受けていました。それは、ローマ帝国による迫害でした。手紙には制度や皇帝や総督に従いなさいというようなことが書かれています。「今しばらくの間、いろいろな試練に悩まねばならないかもしれませんが、あなたがたの信仰は、その試練によって本物と証明され、火で精錬されながらも朽ちるほかない金よりはるかに尊くて、イエス・キリストが現れるときには、称賛と光栄と誉れとをもたらす」。信仰を持つと、人は試練に会わなくなるのではありません。希望というスパイスによって試練を自らの成長の糧にできるのです。神様は、私たちをこの世に送り出してくださいましたが、それには何かしらの神様の意図、目的があるのです。神様は私たちをみなしごのように失望させるためにこの世に送り出したのではなく、天の父なる神の子としての希望を与えるために、私たちに命を与え、また、主イエス・キリストを私たちにお与えになったのです。

 

 この戦いが続く世界のために私たちにできることは何なのか、共に知恵を出し合い、励まし合いながら新たな命の道を探っていきましょう。