今年の主題「地域の心のオアシスとなるために」を共に考えましょう。
仮庵の祭りというのは、ユダヤ人の3大祭(過越・仮庵・七週)の一つで、収穫感謝とエジプトを脱出した後の荒野での生活を思い起こす祭りでした。水の貴重を思い、祭りでは仮設小屋に7日間泊り、市内の池から水を毎日エルサレム神殿へ黄金の器で運び、供え物と一緒に祭壇に水を注ぐという儀式が行われたそうです。ヨハネ福音書は水に注目する福音書です。洗礼者ヨハネの水による洗礼、水をぶどう酒に変えたカナの婚礼、井戸水を汲みに来たサマリアの女との会話、そして今日の箇所と、どれも他の福音書には記されていません。
それはともかく、主イエス様は「渇いている人は誰でも、私のところに来て飲みなさい。…」と語り、生きるために必要な水が、その人のうちから湧き出ると語られたのです。サマリアの女との会話の中でも、「私が与える水は決して渇かない。…永遠の命に至る水がわき出る」(ヨハネ4:14)と話されました。ユダヤの人々にとって水は、高価な宝石よりも、大切なものであったのです。
オアシスは、砂漠のような所で、水が湧き出て緑が生い茂っている場所です。砂漠を旅する人々は、そこで休息して、次の目的地に向かいます。今も昔も旅する人々にとって休めるオアシスというのはなくてはならない場所と言えます。私たちは人生という旅をする人々に、渇くことがなく、また、飢えることのない命のパンと水である主イエス様との出会いを経験してもらうために、この教会を地域の心のオアシスとしたいのです。今年は3年ぶりにチャペルコンサートを開くことができ、大切な友人に私たち一人一人が伝えるという原点を教えられました。また、計画にはなかったことですが、ヤギのメイちゃんが来たことで、道行く人々は癒されました。宣言では原っぱを大切にすることも記されています。ちょっとした季節を感じられる原っぱもまた、人の心に安らぎと、潤いを与えます。私たちも自然体で人と接し、自分が感じている神様の恵みを素直に伝えていけば、その良さがきっと伝わると思います。